伯爵と呼ばれた男 1~最新巻(花とゆめCOMICS) [マーケットプレイス コミックセット]
主人公は、伯爵と呼ばれる麻薬密売人。ハリウッドの関係者に麻薬を売ることもあれば、映画でエキストラなどをつとめることがある。その伯爵が遭遇した事件が描かれるサスペンスの連作。第1話は、トーキー初期のハリウッドで起こるショッキングな殺人事件。美貌だが、声に難のある女優たちは、“声”の代役を使っていた。そのことが、事件の背景にある。本作とは全く無関係だが、伝説の女優グレタ・ガルボは、トーキー出演前はスウェーデン訛りとハスキー・ボイスが危惧されていたことを思い出した。ただ、ガルボは、逆にそれらを魅力とすることによって、さらに飛躍している。やはり伝説のスター、ルドルフ・ヴァレンティノがカギとなる作品もある。麻薬の密売人だが、伯爵はハリウッドを、そこで生きる人々の哀しさを深く愛している。その愛と、トーキー黎明期のハリウッドに漂う哀愁が全編を貫き、何とも言えない余韻を残す。 伯爵と呼ばれた男 1~最新巻(花とゆめCOMICS) [マーケットプレイス コミックセット] 関連情報