奈良美智 全作品集 1984-2010 Yoshitomo Nara: The Complete Works
作者本人の指摘で贋作が2点紛れ込んでいることが判明し、回収・絶版になる可能性ありです。
問題の2点以外は素晴らしい作品集ですので、贋作が我慢できるなら損した感は無いと思います。
けど修正された改定版が出るかもしれないし、まだ買ってない方は迷い所ですね・・・
奈良美智 全作品集 1984-2010 Yoshitomo Nara: The Complete Works 関連情報
いろいろ入ってお得感もある、よしもと氏のベスト版。
よしもとよしともの漫画には、いい意味で起伏がない。
無理矢理感動を呼び起こすなんてことは、ないのだ。
ただ静かに、滲み出てくる。「青い車」を読んだことがある方なら
如実に分かるだろう。
これは「読みとる」漫画ではなく「感じる」漫画なのだ。
Greatest Hits +3 (アクションコミックス) 関連情報
色々な形で待っている「悲しみ」をどうやって受け止めるか?
どうやって昇華させるか?
どうやってそのことを自分の一部にしていけるか?
そのヒントがたくさんちりばめられています。
ニュースを見ていて「可愛そうに」と感じるこちら側の自分。
でもその人は本当にかわいそう?
かわいそうな出来事をその後どうしていけばいいの?
そんな風に考える小説です。
でも、ばななさん特有のやわらかいやさしさは随所に現れています。
そして私は読後、まっすぐ夜中のコンビニへ行って小説にでてくる
ある食べ物を買いました。
だって、すごくすごく魅力的にかかれているから!!
それも、ばななさんの小説のダイスキなところです。
ひな菊の人生 関連情報
母を失った高校生「みちこ」が、
男やもめとなったみちこの父の新しい恋人「アルゼンチンババア」と触れ合い、癒やされるという話。
文章には相変わらず舌足らずに思われる部分が散見されるが、スピード感は充分なので良しとしよう。
短い言葉の中にこともなげに深刻そうな情報を組み込み、
そのまま何事もなかったかのように物語を進めてしまうところがばななの持ち味なのかもしれない。
ただ、買うとかなり高い。
本を手元に置きたいのでない限り、借りて済ますか立ち読みで済ますのが無難だと思う。
私は立ち読みで済ませた。短篇なので、本当にすぐ読める。
アルゼンチンババア 関連情報
芥川賞作家、長嶋有の小説15作品を15人の漫画家が漫画化するという企画本。
藤子不二雄Aが表紙を描いていてそこが手に取りにくかったですが、他漫画家へのオファーをする際に役に立った”藤子先生も参加の安心企画!”というのだからこれはこれで良かったのでしょう。
作家陣は大御所・萩尾望都から昨年デビューの新人オカヤイズミまでバラエティに富んでおり、雑誌のような幅広さがあります。贅沢な”アックス”みたいな感じでしょうか。ただ普通の雑誌であればそのバリエーションゆえに「どうでもいいマンガ」、「好みじゃないマンガ」が散見されるのですが、今回の企画についてはすべてマンガ原作者が同じであるのでここに一定のクオリティというか方向性というかテイストが明確に決まっています。これにより大変読みやすく、400頁を超える分厚いこの本を大変楽しく読むことができました。
また、全マンガ作品について原作解説、マンガ解説、漫画家紹介がしっかり書かれていて、コラボ裏話やこの漫画家初めて読んだけど他にはどんなの描いているのかな?といった読者が読後に感じるであろう興味の部分についても丁寧にフォローされています。長嶋さんの原作力、編集力、サービス精神は大変素晴らしいです。
大変満足度の高い作品でした。掲載漫画家の2-3人を知っている人なら、買って損することはまずないと思います。おすすめ。
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