沈まぬ太陽 スタンダード・エディション(2枚組) [DVD]
バブル崩壊、リーマンショック不況を経験し、リストラを受け入れるのも労働者としては止む無しという感覚が身についてしまった今のビジネスマンの世代からすると、恩知の生き方には共感できない。
家族を犠牲にし、結果的には労組の仲間もみんな不遇になってしまう。そこまでして組合精神に忠実に矜持を貫くことが、人を幸せにするのか。
映画に描かれている時代に観れば、またちがった思いになるのかもしれないが、不器用で頑固で我儘な主人公に振り回される家族が不憫に思える。
また、これほど実在のモデルに忠実だと、もはやノンフィクション映画として観てしまう。そうなると、ノンフィクションなりのリアリズムを期待する。墜落間近の飛行機内部や遺体安置所での遺族の姿など、現実にはとても正視できないぐらいの悲惨さがあったろうと思う。もっと、胸を締めつけられるものが欲しかった。なにより遺族の女優さんが、どう悲しく泣きじゃくってもみんなキレイに見える。聞くところによると、遺体安置所でのシーンでは、本当の遺族の方がエキストラとして参加されていたらしいが、それと映像とのリアリズムとは異なる。
会社の重役と政治家との癒着を示すシーンも、時代劇の悪代官と悪徳商人の酒席シーンのごとくおおげさに芝居がかった演出だ。短時間のシーンで利害関係などを理解させるためには仕方ない演出かもしれないが。
ただ、渡辺兼の熱演は素晴らしかった。この映画にかける思いを強く感じた。そして、観るものに訴えようとする迫力があった。共感できない主人公を思わず応援したくなる感情移入を誘っていた。
また、三浦友和扮する行天。最初は恩知と同じ側の人間だったのが、いつから権力欲にかられた人間になっていったのか、その変節ぶりの心の襞がいまいちわかりにくかったが、時を経るごとに人相が悪くなっていくのは見事だった。何を演じても善人にしか見えなかった三浦友和も、こんな役がはまるようになったんだな、とちょと感慨深げ。
豪華キャストをまとめあげ、破綻したとは言え、実在の巨大企業をモデルにした映画を作り上げた製作者たちの矜持に星4つ。
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プライベート・プラクティス:LA診療所 シーズン6<ファイナル> コンパクト BOX [DVD]
ばたばたとまとめた感はあったけれど、最終シーズンにふさわしい出来だったと思う。
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COSMO
足の裏から頭の天辺まで音が突き抜けてゆくような、そんなヴァイオリンがとてもいい。聞いていて非常に気持ちよいです。
もう買ってから大分経ちますが、良く聞いています。
ただ、元がアニメのサントラなだけに色々な曲調があり、人によってはあまり好みでない曲も多少は入っているかと思います。
最近音沙汰ありませんが、長く活動してほしいアーティストですね。
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昭和天皇・マッカーサー会見 (岩波現代文庫)
昭和天皇が、戦後「象徴」となってからも、色々と政治的な行為に手を染めていたことは、例えばハーバート=ビックス『昭和天皇』でも記述されていますが、彼がマッカーサーとの関係の中で「国体護持」のために蠢動していたことが、これだけ明確になったのは、大変意義あることだと思います。
故・大江志乃夫先生が「創業者型の天皇は別として、昭和天皇の政治的手腕に匹敵するのは後白河上皇あるのみ」と喝破していますが、本書を読んでその感を深めています。
戦後の発言(「独白録」を含めて)では、立憲君主を自認していますが、現行憲法の下ですらそうでなかったことに更なる証拠が出ました。日本近現代史に関心のある方は必読。
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Curious Thing: Deluxe Edition
まあ、最近ファンになった者ですがタイミングは何時であれ出会えて良かったと思えるほど・・1枚目のアルバムと比較すると割とハイテンポ明るめの曲もあり、ヴォーカルは秀逸!私のお気には2曲目のSpark、11曲目のYour Time Will Comeも聞くとなぜかほろっとなります。
蛇足ですがエイミー自身も1作目の頃と比べるとビジュアルもカワイイですPVみたら分かりますよ〜もう、鬼に金棒ですねぇ
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