「ラブホテル」という空間の誕生から現在に至るまでの考現学、です。立派な博士論文。前著より読みやすいかもしれません。「さかさクラゲ」なんて言っても今時は死語。でも曖昧宿の昔からモーテルの出現、そして改正風営法の下で、変貌を遂げ、さらにはぴあ、Tokyo1週間などの雑誌媒体でのラブホの登場など、紆余曲折を綴っています。ただ、この装置の盛衰は結局は人口減少という今の現実の前に、大きくカーブを切っていくのだろうなあというのが読後感。ともあれ、筆者の資料を博索し、聞き書きを積み上げる執筆姿勢には敬服します。 性愛空間の文化史 関連情報
収録されている写真が貴重。懐かしくレトロ。街角、場末の寄席、演芸場が懐かしい。 写真集 昭和の肖像〈芸〉 関連情報
難解な文章もあり、ただ単に面白半分の方はやめたほうがよいと思う。 ラブホテル進化論 (文春新書) 関連情報