ピエール・アンタイ ランキング!

ピエール・アンタイ J.S.バッハ : ゴルトベルク変奏曲 BWV988 (J.S.Bach : Goldberg Variations / Pierre Hantai) [輸入盤]

名手、ピエール・アンタイによる、世にも美しい1枚。。。洗練度120%、端正で全く奇を衒う事なく、本当に絶世の感のある程に美しいゴルトベルクである破綻を微塵も感じさせないこの演奏は、一体どのくらいの集中度を要するのだろうか。。。無駄な抑揚や自分本位な解釈がなく、バッハの音楽の粋(すい)を真摯に表現している姿勢が素晴らしいそれでいて、一曲ごとに確りと情感があるのだ自分はよく『録音がいい』という表現をするのだが、このアルバムはそれだけではないこのハープシコードの音色自体が、今まで聴いたことがないくらいに品格があって、クリスタルのように透明な美しい響きなのだ。。。この演奏は、youtubeで1度聴いて惚れ込んでしまい、暫く自分の中の憧れの存在になっていた機会があったのでアマゾンで注文し、実際にCDから聴くと、これがまた格別なのである実際にヨーロッパの教会を訪れ、生で演奏を聴いているような臨場感。。。快美感覚に直接働きかけて来るような美音。。。自分はレオンハルトのファンなので、彼の弾くゴルトベルクが今でもずっと自分のフェイバリットだし、レビューでも絶賛しているが、この演奏は非常に現代的なアプローチ。。洗練度という部分で本当にお薦めの1枚。。。たまにチェンバロの音をうるさく思う意見があるのも確かなのだが、そういう方でもこの演奏だと大丈夫なのではないだろうか。。。この曲はバリエーションによって強弱の差をつけすぎる演奏家もいるので、実は鑑賞の際の音量設定が面倒なのであるアンタイの演奏は大仰さがなく、非常に端正で整然としているので、そのような煩わしさは要しない。。。チェンバロという楽器自体が、構造的にも音は繊細なので、最初から音を上げ過ぎない様に注意したい時には煌めくような技巧も垣間見せるのだが、特にアリアは、躊躇いつつ想いながら、ゆっくりと推進して行く佇まいが『憧憬』をそのまま音にしたようで、その抒情性は他に類を見ない。。。もし、この演奏で初めてこの曲を聴いた人がいるとすれば、幸せだと思うゴルトベルク変奏曲というバッハの傑作と、ハープシコードの音色の、最上級のイメージを最初から持つ事ができるのだから。。。 J.S.バッハ : ゴルトベルク変奏曲 BWV988 (J.S.Bach : Goldberg Variations / Pierre Hantai) [輸入盤] 関連情報

ピエール・アンタイ バッハ:半音階的幻想曲とフーガ

アンタイの天才ぶりを存分に味わえる1枚。有名な「半音階的幻想曲」から小品BWV999まで、切れ味爽快な演奏を繰り広げている。録音も優秀で、チェンバロのキレのいい美しい音に聴き惚れてしまう。 バッハ:半音階的幻想曲とフーガ 関連情報

ピエール・アンタイ ピエール・アンタイ演奏集 (Pierre Hantai : Complete Recordings) (8CD) [輸入盤]

ヨーロッパの古楽界ではベルギーのクイケン三兄弟と並んでフランスでリーダー・シップを取っているのがアンタイ三兄弟で、ヴィオールのジェローム、チェンバロのピエール、トラヴェルソのマルクのそれぞれが既に円熟した古楽奏者としてここに収められた作品集でも協演している。ピエールはグスタフ・レオンハルト門下だが、厳格な師とは明らかに異なった音楽性を持っていてチェンバロの音響に関しても軽快で色彩豊かな効果を好み、楽器の選択や奏法にも彼のそうした感性が良く反映している。彼の演奏には古典的な奏法に支えられた特有の洒落っ気があり、時として大胆とも言える感覚的な美しさで聴き手を惹きつけてやまない魅力がある。その例がCD2のバッハの『ゴールトベルク変奏曲』で、彼は同曲を2003にも再録音しているが、これは1992年の第1回目のセッションになる。チェンバロはバッハがケーテン時代に宮廷に買い入れたミヒャエル・ミートケの二段鍵盤のコピーを使っていて、この楽器の持つ可能性を縦横に駆使した繊細で幅広い表現力に特徴がある。CD4はドメニコ・スカルラッティのソナタ集で、大型のイタリアン・チェンバロを使用したはじけるような音色と一気呵成の集中力による造形が、作品の野心的な試みを鮮やかに再現している。CD7はフレスコバルディの作品集になり、ここでもその鮮烈なイタリアンの響きが活かされている。フレスコバルディは1583年に生まれた作曲家で、ローマでは教会オルガニストとして活躍したが、これらの曲集はさまざまな形で対位法の手法が試みられていて、その華麗な音響はアンタイならではの柔軟なテクニックによって、咲き乱れる花園のようなイメージを与えてくれる。バッハより100年も前にこうした音楽が存在したことを改めて認識させる演奏だ。ソロを弾いたものとしてはその他にイギリスの作曲家ジョン・ブルの機智に富んだ一連の作品がCD6で、師レオンハルトとは異なった快活なアプローチで仕上げられているが、このセットにはクープランやラモーなどのフランス物が含まれていないのが残念だ。協奏曲ではバッハの2曲の『チェンバロ協奏曲』と『三重協奏曲イ短調』がCD5に収録されている。いずれの曲も急速楽章では歯切れの良いマルカートのリズムを強調した斬新な解釈がバッハへの鮮烈なイメージを残す演奏だ。尚『三重協奏曲』ではヴァイオリンにフランソワ・フェルナンデス、そしてトラヴェルソには弟のマルク・アンタイが協演しているが、ここではまた日本を代表する古楽器奏者、チェロの鈴木秀美とヴァイオリンの寺神戸亮がアンサンブルのメンバーに名を連ねている。その他にアンタイが通奏低音のオルガンとチェンバロを演奏したCD1のコレッリ作品集及びCD3のバッハのオルガン用『トリオ・ソナタ』はどちらもリコーダーのためにアレンジされた編曲物で、CD8のテレマンの『音楽家の練習曲集』でもやはり彼はさまざまなソロ楽器をサポートするアンサンブルのかなめでもあり、まとめ役にまわっている。ミドル・プライスの8枚組の箱物でブックレットは上質紙で96ページあり、解説の他に詳細な演奏家名や使用楽器並びに録音データが掲載されている。クラムシェル・スタイルではなく蓋を取り外すカートン・ボックス入りだが、しっかりした装丁とコレクション使用のデザインに好感が持てる。音質は鮮明で特にチェンバロの高音の伸びが良く、また中低音も楽器の胴体の共鳴音がしっかり採音されていて華奢な印象はない。 ピエール・アンタイ演奏集 (Pierre Hantai : Complete Recordings) (8CD) [輸入盤] 関連情報




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